野口整体と子供

一応前回の続きですが、四柱推命の話はまとまらなかったのでおわりです。

今回は野口整体についてです。



野口整体、ご存知でしょうか?


知らない、もしくは名前だけは知っているという方は、整体協会のHPと野口晴哉公式サイトを見ていただくと大凡のことは分かるかと思いますのでどうぞ。


公式サイトの中川一政との対談面白いですよ。



読んでいただくと、この人ちょっと苦手だな…という感想を持つ方もいらっしゃるかと思います。


そんなあなた!野口晴哉にハマる可能性ありですよ!



かく言う私もそうでした。

初めは苦手かな?と思ったクセが、だんだん美味しく感じるようになってくるんですよね。



子供がテーマの書籍バトルに参加するという設定なので、『潜在意識教育』の中から抜粋して、子供に関する野口先生らしさの強い所を紹介させていただきます。



最初はキツいかなと感じたところがだんだん好きになることもあるので、少しでも引っ掛かるものがあればご一読ください。



まずは子供がなんでも分解して壊してしまうので困るという相談に対してのアドバイス
これは今でもあるかも知れませんので参考にしてください。


<子供に対して「自分で壊したなら自分で組み立てられるな?」と聞くと「うん、得意だよ」>


ここまではよくあるパターンですね。
長所として褒めて伸ばす。

野口先生はここからが違います。


<「うんと壊していいよ。自分で直せると見当のついたものはみんな壊してしまえ。お母さんは破産しても構わない」と言った。子供の才能を育てるためには、破産くらい何でもない。>


破産するくらい何でもない!?スケールのでかさを感じます。



そんな豪気な野口先生が自分の子供から食卓の上にムカデの玩具を置かれるという悪戯を受けた際の反応です。


<「パパの前でやるのはちょっと鈍感だな。パパの好きなことと嫌いなことを見つけるべきだ。それが分からなければ馬鹿だ。

ー中略ー

ムカデが一緒に煮てあってもそのまま食べてしまうよ」

ー中略ー

効かないことをやるのは発明する心が鈍いのである。>


ここは言い訳が長い。中略してしまう位しっかり言い訳理由が書かれています。

本当はちょっとビビったんじゃないのかなあ…



次は子育てに悩むお母さんへの対応。


<頭の悪い子供を持つお母さんが自分の子供に大して「この子は自分の子ではない」と言い出した。>


という、そもそも相談からしてキツい案件なんですが、それに対して野口先生は、


<「誰でも自分の意に適わない子供を持っている人は、そう思いたいという願いが心の奥にある。あなたはそれを口に出した。言えない人に比べると大分勇気がありましたな。」>


すごい。
これはちょっと触り難いというか、もうなんて言ったらいいか分からない。



更にレベル上げます。


<人を殺すのは悪いことだと教えたら、戦争に行って全然役に立たない。>


倫理観をガンガン揺さぶってきます。
驚くのがこれの初版が昭和41年のバリバリ戦後なんですよね。
当時の戦争観てそんな…?



最後に、喘息の子供が合宿に行くのですが合宿中に発作が起きてしまったらどうしよう、という相談がありまして、その子供へのアドバイスです。



野口整体の基本の考え方は、“子供は親の注意をひくために行動している”なので、それを踏まえた上で自分だったらどうするか考えてみてください。



どうでしょう、お母さんは大変悩んでおり、子供も合宿中に発作が起こらないかと心配していることでしょう。



そんな相手に対して野口先生の答えは…






<「今度発作を起こしたらみじめだな1人でヒーヒーやってるんだろうな、みんな遊びに行くのに、やるなら帰ってきて家でやれよ」と言っておくとやらない。>


ヤバい…

☆-100のクチコミ書かれまくるし、SNS大炎上間違いなし。



『回想の野口晴哉』という本に<野口先生ほど毀誉褒貶の大きく分かれた人はいないだろう>と書かれていますが、毀と貶の方が多かったんじゃないかしら…



という訳で、野口整体を作為的(悪為的)に切り取ってみましたが、なにか引っ掛かるものはありましたでしょうか?



前後の文脈含めてちゃんと読むと、この言葉はこういった理由で使うと説明もあり納得できるので、野口晴哉先生の本オススメですよ。



よろしければ明日の臨床の参考にしてください。



こんな風に書きましたが、野口先生のことは本当に大好きです。



最後に私のほんの少しでも野口先生のエッセンスが出せたかな、という経験を…



以前、男性の患者さんから
小学3年の娘が頻繁に足が痛いと訴えるが、病院にいった方が良いか?という相談を受けました。



詳しく聞くと、痛むのでマッサージをしてほしがる。
マッサージもお母さんだと力が弱いので嫌、お父さん(患者さん)が良い。
娘は仕事場によく手伝いにくるという情報も聞いていたので、お父さんのことが好きなんだろうと考え。



お父さんに構ってほしいが故のことかも知れないので、痛みが増すなら病院に行った方が良いが、そうでなければ必要ないかも。
そしてコミュニケーションをなるべく多くとってください。
あと一応成長痛の可能性もあるかも、と話をさせていただきました。



その娘さんも中学生になりましたが足は何ら問題なく、最近は仕事場にも来なくなったと患者さんは寂しそうです。