【12穴だけで】馬丹陽天星十二穴治雑病歌【何でも治す!】

以前Twitter上でのやりとりの中で馬丹陽天星十二穴の話があり、その場ではメインの話題ではなかったので我慢したのですが歌賦大好きマンの私としては天星十二穴の話がしたい!!!



という気持をぐっと堪えていましたが、どうしても我慢できないのでブログに吐き出しておきます。



今回は鍼灸の歌賦の中から上記の馬丹陽天星十二穴治雑病歌をご紹介しつつ、よろしければ私のポンチ話にお付き合いいただければと思っております。



そもそも歌賦(かふ)とはなにか?


という方もいらっしゃるかも知れないので簡単に説明すると鍼灸覚え歌です。



肚腹三里留
肚腹は三里に留め

腰背委中求
腰背は委中に求め

頭項尋列缺
頭項は列缺に尋ね

面目合谷収
面目は合谷に収む



これは知らない鍼灸師を探す方が難しいくらい有名ですが、これこそが歌賦。


朱権作の四総穴歌です。



ほとんどの方が学生時代に試したことがあるかと思います。

そしてこんなに効くのか!ってくらい効く。



三里はお腹の症状に…合谷は面目だけでなくなんでも効くし…


そしてそんな経穴の中で列缺…

私は列缺がこの中に入ってることにどうしても違和感を感じてしまいます。



足三里!!!合谷!!!委中!!!


どれも圧痛、反応と分かりやす過ぎるほど分かりやすい経穴のなかで列缺?


しかも効くのは頭項…喉痛ではなく。



この場合の列缺はどういう取穴をするか、頭項というけれど前頭部、側頭部、頭頂部とどのあたりなのかと…

頭項ならば後谿など他にもありそうですが、なぜここに列缺なのか…?





ところで、M-1グランプリ2018にて審査員のナイツ塙が霜降り明星の2人を『強い2人』と評したんですが、経穴にも『強い経穴』があるとすれば、足三里、合谷、委中は間違いなく『強い経穴』にではないかと思います。

芸人で言えば明石家さんまクラスの『強さ』ではないでしょうか?



列缺が他の四総穴の経穴と同様『強い経穴』なのか、それともスポット的に効果を出すものなのか…
まだ列缺のポテンシャルを引き出せていない自分がくやしいです!(ザブングル加藤




本題

馬丹陽天星十二穴治雑病歌の紹介していきたいと思います。



まず経穴だけを書き出すと、


三里内庭穴、曲池合谷接
委中配承山、太衝崑崙穴
環跳与陽陵、通里並列缺


以上12穴。



360の経穴を上手く組合せ使いこなしても、この12穴には及ばない。というようなことも書かれています。



以下、私の適当な訳なので斜め読みして下さい。
微妙なところは?をつけているので、ご指導いただけると幸いです。



・三里膝眼下、三寸両筋間。
能通心腹脹、善治胃中寒、腸鳴併泄瀉、腿腫膝胻痠、傷寒羸痩損、気蠱及諸般、年過三旬後、鍼灸眼便寛。
取穴当審的、八分三壯安。


腹が張るのを通じさせ、胃に寒邪が入ったものを治す。
傷寒で痩せ衰えた、肝鬱気滞による腹の張りに効く。
30歳を越えたらマメに鍼灸をすると眼がハッキリする。
鍼は八分、灸は三壯。


私も昨年末から毎日足三里にお灸をしているんですが爪甲剥離が良くなったことと、普段この時期はアレルギーで顔がびしょびしょなんですが、今のところ花粉症の薬を飲まなくてもなんとかなっているので、やっぱり足三里すごい。強い。




・内庭次趾外、本属足陽明。
能治四肢厥、喜静悪聞声、癮疹咽喉痛、数欠及牙疼、瘧疾不思食、鍼着便惺惺。


四肢の冷え、喜びを静め人の声物音を怖がる、蕁麻疹?喉の痛み、頻繁なあくび、歯の痛み、マラリア、食べられないものをハッキリと治す。



・曲池拱手取、屈肘骨辺求。
善治肘中痛、偏風手不收、挽弓聞不得、筋緩莫梳頭、喉閉即欲死、発熱更無休、遍身風癬癩、鍼着則時瘳。


肘の痛み、片麻痺、弓を引けず頭をとかすことができない、喉の腫れ痛み、発熱し解熱しない、風による皮膚病?が鍼したらすぐ治る



・合谷在虎口、両指岐骨間。
頭疼并面腫、瘧病熱還寒、歯齲鼻衄血、口噤不開言。
鍼入五分深、令人即便安。


頭痛と顔の腫れ、マラリア、虫歯、鼻血、口を開けられないもの治す。鍼は五分で安らかに刺す?安らかになる?



・委中曲月秋裏、横紋脈中央。
腰痛不能挙、沈沈引脊梁、痠疼筋莫展、風痺復無常、膝頭難伸屈、鍼入即安康。


腰を動かせない、背中が重たい?重怠く動きにくい、遊走性の痛み?膝の屈伸困難が鍼をしたらすぐ治る。



・承山名魚腹、腨腸分肉間。
善治腰疼痛、痔疾大便難、脚気併膝腫、輾転戦疼酸、霍乱及転筋、穴中刺便安。


腰痛、痔、便秘、脚気で膝が腫れ、痛みでじっとしていられず戦慄する、嘔吐下痢、腓返りに鍼刺して安静にさせる?安らかになる?


・太衝足大指、節後二寸中。
動脈知生死、能医驚癇風、咽喉併心脹、両足不能行、七疝偏墜腫、眼目似云朦、亦能療腰痛、鍼下有神功。


太衝の脈で病勢を知る、???、喉の腫れ胸の腫れ、鼠径ヘルニア?、眼のかすみ、腰痛に神のような効果。



・崑崙足外踝、跟骨上辺尋。
転筋腰尻痛、暴喘満衝心、挙歩行不得、一動即呻吟、若欲求安楽、須于此穴鍼。


腓返り腰臀部痛、???(奔豚的なもの?)、歩行できず、動くと呻く、もし楽になりたいのならここに鍼をする。



・環跳在髀枢、側臥屈足取。
折腰莫能顧、冷風併湿痺、腿胯連腨痛、転側重欷歔、若人鍼灸後、頃刻病消除。


曲げられない腰痛、風寒湿痺、股関節から下腿まで痛む、動くと痛む、もし鍼をすればすぐに病は消える。



・陽陵居膝下、外臁一寸中。
膝腫併麻木、冷痺及偏風、挙足不能起、坐臥似衰翁、鍼入六分止、神功妙不同。


膝が腫れ麻痺、寒痺および片麻痺、足を挙げられない、老人のような動き?鍼を六分入れると他にはない効果が!!!



・通里腕側後、去腕一寸中。
欲言声不出、懊悩及怔忡、実則四肢重、頭腮面頬紅、虚則不能食、暴瘖面無容、豪鍼微微刺、方信有神功。


喋りたいが声がでない、悩みと動悸、実では四肢の重さ、面部の赤み、虚では食べられず、声出せず顔色悪い?豪鍼を微微っと刺せば神懸かり的にに効く。



・列缺腕側上、次指手交叉。
善療偏頭患、遍身風痺麻、痰涎頻上壅、口噤不開牙、若能明補瀉、応手即如拿。


偏頭痛、片麻痺痰湿?が上を塞ぐ、口が開かない、もし補瀉を明確に行えば、手に応じて治る



最後に来ました、列缺!

そしてここで書かれている効果を見ると、先程の『頭項尋列缺』の頭項とはどこかという問題の答えがでるかも知れません。



ここから愚考ですが、

天星十二穴の中には四総穴歌の経穴が全て含まれておりました。


もう少し掘り下げると天星十二穴歌は1329年、元の時代に書かれた「鍼灸玉龍経」に記載されています。
そして四総穴歌は明の時代(たぶん1406年)に書かれた「乾坤生意」に記載されている歌賦。



書かれた年代から考えると四総穴歌は天星十二穴治雑病歌を参考にして書かれたのではないか?と…

そうすると列缺の頭項は側頭部のことなのではないでしょうか…!?



他にも腰背部に関して、委中以外にも効果のある経穴が多いことから腰背痛は崑崙、環跳など広く取った方が有効ではないか…

足三里は実証的な腹部の疾患に効果的とされていたのではないか…


と、四総穴歌をまた違った角度から考えられるかも知れません。



私が勝手な考察なので正しくないかも知れないし、治療に活きるかどうかも分からないような自己満足の極みですが、古典を掘り進んでいくうちにアレとコレがもしかしたら繋がるのではないか!?というこの感じがもうね…キマるとトびます。



皆さんも是非ともお気に入りの歌賦を探して、合法的にトびましょう。






おまけ


中国歌賦はハードルが高いという方は、澤田流鍼灸いろは歌というのもありまして、



『い』いのちより長きを希う人々よ、脛の三里を常にたしなめ

『ろ』肋膜炎と胸の動悸を治すには、手の郄門が何より効く

『は』腹痛が食い合わせより起こりなば、直ちにすえよ裏の内庭



みたいに分かりやすさしかないので、未見の方は是非ともググって使ってみてください。



『ま』まてしばし子無き婦人も嘆くなよ、脾兪・腎兪・次髎と気海・外陵

『さ』さいさいにお腹壊して痩せる子に、身柱・少衝・命門さらに天枢


後半になるほど無理感が出てくるのも澤田先生らしさがあってまた良いです。

臨床に役立つ返し鍼

はり、きゅう師の国家試験を受験された方は大変ご苦労様でした。



今回は国家試験に合格された方も、残念ながら来年まで持ち越しの方も、今後きっと役に立つであろう
“返し鍼“を、柳谷素霊先生の『禁穴論・返し鍼法』から抜粋してご紹介していきたいと思います。



<返し鍼とは、鍼の刺激が強すぎた場合など誤った作用が起こってしまった場合、それを回復するための鍼の方法です。直しの鍼とも言います。>



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まずは【肩井】



肩井は誤って刺すと脳貧血、悶倒する、心臓麻痺を起こすと書かれています。



肩井からの脳貧血は自身で経験されている人もあるでかも知れません…



私は学生時代に自然気胸を患っているので、間違いがないよう、疑いもかけられぬよう肩背部の鍼に関しては限りなく浅く刺すように努めてきましたが、

やはり勤務時代、経験の浅かった頃は「もっと響きを出してくれ」「まだ凝っている」という注文に悩みました。



自信がない時ほど患者さんの求めに応じて鍼を刺してしまいます。



するとどうでしょう!?



ベッドから立ち上がるや否や、顔が青白くなってへたり込む患者さん…



そんな時の為にこちらを覚えてください!!!



・糸竹空、手三里、懸鐘(鍼灸要法指南)

・懸鐘、足三里をよく補う(鍼灸備要、鍼灸聚英、神俱集、療治之大概集)

・三里、陽陵泉を補う(西儀流秘伝書)

・条口、絶骨へ乱鍼する(岡田氏伝)



個人的な経験では、幸いなことに私自身の施術後に脳貧血を起こした患者さんは今のところありませんが、
上司が担当した患者さんが脳貧血を起こし、その尻拭いの経験が2例あります。


どちらも足三里のみに刺鍼し、5分程の安静で回復しました。



特に座位での肩井の刺鍼は気をつけてください。



次は【足三里


足三里はよく使うので誤刺の対処も覚えておいて損はないですよ。


足三里、懸鐘に鍼して人悶することあり。

と書かれています。



そんな時は!!!



・肩井に久しく留めて補うべし。



例えば肩井で脳貧血を起こしてしまった!
そして慌てて足三里に刺したら誤ってしまい、更に悶絶してしまった!!!


もう一度肩井に刺しましょう。


ただここで慌てると、肩井と足三里の無限ループが始まるので、くれぐれも落ち着いて久しく留めて補ってください。



そして【瘂門】



之に深刺して誤らば人立所に死す。



そんな時は、

・人中に刺鍼、上下に移動、四方に振顫する(龍虎の術也)ことを交互に行う(技術学)
また皮下に倒して刺し、鍼柄を下にし右と左とに刺し刺動法または廻旋術を行う



しかし普通に鍼灸治療を行っていて、瘂門に深刺をしてしまうということはあまりないと思います。



特に初心者マークの方ほどそんな場面はないだろうと思ってしまうかも知れませんが、プロの鍼灸師になったからには様々な状況を想定しなくてはいけません。


想像力を持って臨床に挑んでいただきたい。



私も一応鍼灸師として生活をしていますが、やはりスポンサーというものはとても大事です。


あなたが鍼灸師として実力をつけて、スポンサーになってくれた人が悪代官だったらどうでしょう?


もちろん必殺仕事人に命を狙われます。


藤枝梅安があなたのスポンサーの瘂門を狙い見事に命を奪う!


その時あなたが返し鍼を知らなかったら、自分の大事な人を目の前で失うことになってしまいます。


是非覚えておいて、いざという時は人中を使ってください。



【腹中何れの穴にても鍼を立て折りたる時】



・救急車です。



返し鍼は


・外陵の穴に刺して補うべし、鍼さきを折れたる鍼の方に向けて刺すべし(鍼灸備要)



なんの意味があるのかは分かりませんが、異世界転生して救急車が存在しない世界線に飛ぶ可能性もあるので覚えておいてください。



【肺兪】


内斜鍼すれば咳嗽す、直鍼深ければ卒倒す。



これも救急車を呼びましょう。



足三里に一寸、強刺激を与ふ。とありますがそんな事より119。



最後は2ついきます!



【大横】

誤刺した場合は、一生手上がらざるに至る。


【関元】

妊婦に誤って刺せば堕胎す。



どちらもとても怖いですが、それでも返し鍼さえ知っていれば大丈夫!



返し鍼は…



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・無し。



ただただ気をつけましょう。



ネタとしては以上です。

ご覧いただき、ありがとうございました。







ここから独り言です。



方々から似たようなことを言われてきてうんざりかも知れませんが…



鍼灸治療を初めて受けるという患者さんにとっては、あなたの治療が患者さんにとって鍼灸というもの全てになってしまう可能性があることを覚えておいてください。



前述の元上司なのですが、患者さんが鍼が痛いということを訴えると、「お前は鍼が合わない体質だからマッサージでよい」と平気で言う糞鍼灸師でした。


もちろんマッサージも散々で、私が勤めていた5年ちょっとの間に肋骨骨折2件を起こすレベル。



すぐに文句を言って「鍼が合わない」というセリフは二度と言わぬよう釘を刺しましたが、肩書きだけはリハビリ室長である糞鍼灸師から鍼を嫌いにされた患者さんがどれだけいるのかと考えると今でも新鮮な怒りが湧いてきます。



その経験から、もし患者さんが自分とは縁がなかったとしても、その方が後に鍼灸を選択肢として残せるようにということを第一に考えて治療をしています。



おじさんの独り言ですが、少しでも覚えておいていただけたら幸いです。



ここまで読んでいただいてありがとうございました。
















あともう一つ、もうちょっとだけ独り言を聞いていただけるのならば…



患者さんが鍼灸を次の選択肢に入れてもらう為には、できればそれなりの効果を感じてもらう必要があるかと思います。



そのために未読の方は出端昭男先生と木下晴都先生の本を読んでおいていただきたい。



学生時代から積極的に勉強していた方は自信があるかも知れませんが、それでもいきなり現場にでると迷うこともあるでしょう。


そんな時にこのお二方の本は間違いなく支えになるはずです。



特に出端先生の『診察法と治療法』はそれだけで一通りの整形外科疾患に対応できますし、再現性のある治療の1つの完成系かと思います。

もし免許取り立ての初心者マーク鍼灸師がこの本の通りに治療を行い、それでも患者さんが効果を感じず鍼灸を苦手になってしまうのなら、それならばしょうがないかしらと私は諦められます。



東洋医学系の治療をしていきたいという方でもよほどの天才でもない限り、どこかで躓いたり、道標がほしくなる時もあるので是非とも覚えておいてください。



ここまで読んでいただいて本当に本当にありがとうございます。








































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【食事制限運動】絶対に痩せるツボ教えます!【一切不要】

痩せるツボ!


ご存知でしょうか?
もしくは試されたことはありますか?



女性誌のツボ特集みたいな回にはだいたい載ってるかと思いますし、
一昔前は耳ツボダイエットなんてものもありました。



ですが実際にツボの効果で痩せたという方はいらっしゃるでしょうか?



私、鍼灸師ですが実際にツボへの刺激だけで痩せた方というのは会ったことがありません。



ツボに併せて食事制限をしなくてはいけなかったり…
運動をしなくてはいけなかったり…
それは本当にツボの効果で痩せたと言えるのでしょうか?



食事制限やら運動をしたらそれは普通のダイエットでしょう!?



皆さんが求めているのは、ツボを刺激するだけで!あとは何もせず楽をして痩せることができる!
そんな夢のようなツボではないでしょうか!?



そんなもの本当にあるのか?と疑いもあるかと思います。



鍼灸師の先生ほどそんな都合のよいツボはないと言うことでしょう。



ですが、もう一度自分が鍼灸師を志した頃を思い出してほしいのです。


膨れ上がった足を鍼で一瞬のうちに元に戻したり…

鍼麻酔だ!とプスッと刺すだけで相手を眠らせたり…

秘孔をついた相手が「ひでぶっ」と言いながら爆散したり…

溺愛する弟の脳に小さい鍼を埋め込んで呪縛をかけたり…



そういう鍼灸の幻想に憧れてこの世界に入ってきたのではありませんか!?

違いますか!?



日々の臨床の中で鍼灸の理想と現実に辛い想いをすることもあるかと思います…

それでも!これを読んであの頃の情熱を、初心を思い出しませんか!?



そんな漫画みたいなことは起きないと自分達で鍼灸の可能性に蓋をするのはやめましょう!



今まで患者さんに「痩せるツボなんてありませんよ、食事制限と運動が大切です」なんて言った経験はありませんか?


それは患者さんの言ってほしい言葉でしょうか?


これを読んでいただければ、明日からは「痩せるツボ、ありますよ」と胸を張って言うことができますよ!



今まで温めてきました。
とっておきの痩せるツボ、経穴です。



本題



それは鍼灸甲乙経という古典に書かれております。


鍼灸甲乙経について少し説明しますと、


むかしむかしに皇甫謐(こうほひつ)という人によって書かれ。
経穴、経絡に関して体系づけられた現存する書物では最も古く。
現在、鍼灸治療で使われる経穴も甲乙経を拠り所としているものが多数。


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要約すると元祖経穴の教科書であり、鍼灸師にとっての聖書の一つのようなものです。



そんな大事な大事な甲乙経に、痩せるツボの記載があるのです!



早速甲乙経の原文をみていただきましょう。


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お分かりいただけますでしょうか?


ツボの名前は地五会です


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ここです!
その下にはツボの位置が書いてあります。

足の薬指と小指(4指と5指)の間の関節のちょい上(足の甲側)にあります。


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そしてここをどう刺激するのかと言うと、ここ押すのではなく、鍼をするのでもなく、お灸です!



お灸をすると痩せますとここに書かれています。


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『灸之令人痩』


『痩』!!!!!


どうですか!?本当に痩せるツボはあるんです!

痩せるツボはありまぁす!



甲乙経に書いてある訳ですから、そこらの健康雑誌、ツボの本とは歴史が違います!



これが皆様のダイエットに役立てば幸いです。
是非、お試しください!













お試しいただきたいと思うんですが…一つだけデメリットがありまして…



お灸をするだけで楽して痩せれることを考えたら全然大したことじゃないですが、医療に携わる者として副作用の説明もさせていただきます。



本当にちょっとしたことなんですが…





死にます。





先ほどの部分が本来は、


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『不可灸灸之令人痩不出三年死』


『不可灸、灸をすると痩せて三年で(訳者によっては三年以内で)死ぬ』


と書かれています…



けれども!
カートコバーンや、ジミヘンドリックスに憧れる24歳には寧ろぴったりじゃないですか!?



痩せたいし三年で死にたいなーなんて方には一石二鳥のツボなんです!
そんな方には副作用すらありがたい。



改めて、最後まで読んでくださった皆様のダイエットに役立てば幸いです。

是非、自己責任でお試しください。

本年は大変お世話になりました。

9月の大安天赦日に始めたブログも今回で21記事目となりまして、自分ルールの『大安に記事をアップする』も一応守りながら3ヶ月間続けることができました。



本当は患者さん向け、素人の方向けの鍼灸の啓蒙記事を書いてみたいと思うのですが、難しいものですね。


独り言置き場になってしまい、妻からは「誰向けなん、これ?」と言われていますが、自分としては達成感を感じております。



ブログをやってみて良かった点として、


・誰に言うでもなかったネタが世に出せた。


・ブログを書かねば!という危機感のお陰で、普段はネガティブなことしか考えないのですが、別の悩み(ブログ)があることでいくらか症状が落ち着いていた。


・なによりブログを介してTwitter上で皆さんと交流させていただいたこと。

読んでいただいた方、コメントしていただいた方には大変感謝しております。



『『大安に記事をアップする』ルールが有効なのは今年いっぱい』という自分ルールを制定したので、今後は更新がルーズになると思いますが、また覗いていただけたら幸いです。

では、よいお年を。

言妄

Twitterで皆さんが楽しそうに議論されているのを眺めていて、鍼灸師の方からツッコミくらうとは思ってもいなかったので大変反省しております。



調子にのって配穴を書いてしまいましたが、他の鍼灸師が見たら「なんやこいつ」となるようなものなので、マイノリティな鍼灸師の意見として読んでいただけたら幸いです。



お尻がヒリヒリするのか→原因も分からないしとりあえず孔最→背中触りたいし魄戸もいこう→肺経触ったら一応腎経も触ろうか、築賓かな→照海でもいいか。


くらいの思考回路なのでキチンとした理由はないですが、いくつか言い訳を考えました。



ご質問いただいた「なぜ直接大腸経でなく肺経なのか」については…



完全に好みです。


一応大腸経を使わない個人的な言い訳としては、


脈灸経においては歯脈とされていたこと。
穴性を見ても、古典では便秘に効果があるとされているのは三間、合谷くらいしかないこと。
から、大腸経を大腸の問題で使うことはないです。



身体全体の問題として熱処理の為に大腸経を使い、その時に愁訴として便秘があれば間接的に効果ありとなるかも知れませんが、大腸の問題=大腸経とは考えていないです。



だからと言って古典云々ということを言い出すと、孔最も頭痛、吐血への効果は書かれていますが、痔疾に効くとは書かれていないし、肺経が大腸に効くような記載はないので、完全に好みです。



もう1つの「なぜ肺兪ではなく魄戸なのか」


については「整体でいう二側(肺兪)は運動器系、三側(魄戸)は内臓系」というのは聞きかじっていたので、少しそちらに寄せさせてもらったことが1つ。


あとは難経に七衝門として、肛門を魄門と呼んでいるので同じ字だ!と思っての魄戸です。小学生みたいな理由です。



ですが、これも本来は『下極為魄門』と書かれているので『魄』を陰的な意味合いで使ってるだけかも知れません。



あとは私はその場で反応を診て決めることがほとんどなので大体その辺に手がいけば良い程度に考えています。



なので実際このケースの患者さんの魄戸周囲を触って、もし肺兪の位置に反応があっても私の中では魄戸!と思って使います。
膏肓くらいでも余裕で魄戸にする漢です。



腎経の取穴は、築賓に関しては先の議論で出ていた解毒を意識して(澤田流では築賓に解毒の効果があるとされているので)


これも場合によっては承山くらいまで触って反応あるところをとって築賓と言い出すかもしれません。
膀胱経別が肛門にいくので、承山でも理屈は通りますが。



照海は澤田流なので隙あらば使います。
少しだけ奇経を意識しながら築賓と選んで使います。



あとは治療のなかで「下からの排泄を促す」というイメージはあまりないです。


今回のお尻がヒリヒリするというケースであれば、なんらかの理由でどこかの陽が勝っているのでそのバランスが取れれば良いのではないか?と考えます。



言い訳おまけ

『精気の虚がなければ』という書き方をしてしまいましたが、正しくは『五臓の虚が判断できなければ』だったかと思います。
改めて配穴を見て恥ずかしくなりました。



実際は脈状やら腹で全く違う配穴になると思います。

脾虚であれば照海を公孫に変えたり、瘀血があれば会陽と適当なところで低周波をかけたり、精気の虚がなければ承山だけを瀉したり、机上の空論ですが楽しいですね。



誤字など書き直せるようにブログに書きましたので、ツッコミがあれば追記します。

大日如来の拝観方法

先週の日曜に私の友人であり、ツアーコンサルタントの佐々木くんの案内で京都に行ってきました。



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三十三間堂と東寺を参拝しましたが、東寺の立体曼荼羅がとてもよかったです。



特にセンターの大日如来がありがたくてありがたくて言葉も出ないありがたみでした。



正面に立ってオーソドックスに大日如来を拝観するのも素晴らしく良いのですが、より感動的に拝観する方法を発見したのでシェアさせていただきたいと思います。



もしよろしければ東寺のホームページで立体曼荼羅配置図を確認して読んでいただけると幸いです。



まずは大日如来をスルーして阿弥陀如来の正面に立ち、ありがたみを感じてください。



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まず阿弥陀如来だけでも解脱しかけますが、気をしっかり持って俗世間に縛られてください。



その際、自分の右斜め前に柱があるんですが、その柱の延長線上に大日如来を入れて、上手に見えないポジションを探します。



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大日如来は想像の10倍大きいですが、光背まで全て入るようなスイートスポットを探してください。



うまくいったら改めて阿弥陀如来を感じます。



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阿弥陀如来の良さに昇天ギリギリのところで、ゆっくりと視線を右に向けていきます…




そうすることで徐々に光輪があらわれ…



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そのまま畏る畏る覗いていくと…



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嘘だろ!?ってくらいの大きさの大日如来が現れます。



この方法の凄いところは、何回やっても何回やっても大日如来が想像より大きくなってるんです!



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コツは大日如来の存在を一度自分の中から消して、目の前に阿弥陀如来が居ながらも、仏様なんて本当はいないんじゃないかな…人生は辛いことばかりだ…
という気持になることです。



そうすることで、光輪が見え始めると「え…もしかして…」と言うドキドキ感、
大日如来が見えた瞬間は「おわした…」と膝から崩れ落ちます。



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そして「常に私を照らしてくれる!圧倒的慈悲!」と気づき、笑いと涙が出てきます。



東寺の1300年の歴史の中でも革命的な発見ではないかと自負しております!

是非お試しください。

経穴の別名

5年程、師匠の研修兼手伝いのような状態で学生のサポートをしていまして、医療面接をフォローしたり、師匠の配穴理由の補足をしたりしていました。



例えば師匠が主訴とは関係なさそうな百会に刺した際、あれはどういう理由で百会を使ったのかと問われたら


私「あれは三陽五会だからペラペラペラペラ」

学生「さんよう…?」

私「ああ…クセになってんだ、経穴を別名で言うの…」ニヤリ



我ながら最悪のOB。
いつまで中二病を患い続けるのか。



もちろん経穴だけでなく、ムーミン谷のトンガリ帽子ハンサムのことはスヌスムムリク。
アイスクリーム屋さんのことはバスキンロビンスと言います。


重症です。



経穴をわざわざ別名で言うのは分かりにくいしマジでダサいですが、

別名を知ることで穴性が覚えれたり、その経穴を新しい角度で見れたりするメリットもあります。(あとダジャレを作れたり)



そこで今回は経穴の別名をピックアップしながら愚考を書いていきたいと思います。




【会維、胃維】地倉

陰維脈との交会なんだな、というのがすぐ覚えられます。



こういう感じで紹介していきます。



【窓聾、窓籠】天窓

これも聾に関係しているんだろうなと考察できます。



【玉環兪、玉房兪】白環兪

諸病源候総論に男性の遺精、女性の月経にかかれており、ここから玉環、玉房の名前がきているようです。
個人的には、だいたい泌尿器系の疾患はとりあえず次髎でいいじゃんと思っていますが、性に関わることの場合は玉環兪の意識をもって使います。



【飛虎】支溝

かっこいい!
飛!虎!少年心がくすぐられる名前!

支溝、外関あたりは肺経にも作用するように考えているのですが、それを子午流注での虎=肺として別名としたのでは?と愚考です。



蛇頭】温溜

これもかっこいい!
長短橈側手根伸筋が蛇みたいだからとかどこかに書いてあった気がしますが、関係ない!かっこいい!

もう一つ別名【逆注】これもかっこいい!
 


【経始】少衝

「経の始まり」ということなのか?
だとしても場所的にも小指の先だし、心経の終わりの経穴なのにちょっとイキってる感がありますね。
お前も中二病なのか…?



【小吉】小沢

急にかわいい。
少衝がイキってるのに対して、反対側の小沢は弁えてます!って感じがいいですね。



【心主】大陵

心包経なのに「心の主」を主張する大陵。
まだ心経がなかった脈灸経の頃が忘れられないのかな…



【命門】石門

個人的に三焦の募穴なので石門は好きです。
丹田の位置だし、命門の名前を貰ってもでも全然おかしくない石門。

それでも腰の命門に名前を譲ってやる…そういう奴なんですよね、石門は。



【肉郄】承扶
【肉柱】承山

ふくらはぎを「肉」とするの分かる。
人間のパーツの中で一番「肉」っぽい。



【天五会】人迎

三陽五会は手足少陽、足太陽、足厥陰、督脈ですが、天五会は何が交会しているのか?

鍼灸大成に「以候五臓気」とあるので五臓の気の状態を知るための場所。としての天五会でしょうか。



【命關】食竇

なかなか認知度は低いと思いますが、扁鵲心書に書かれています。


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たぶん鍼灸師になってから使ったことのない方もいらっしゃるのではないでしょうか。


ここに脾土論みたいな内容と36種の脾病を治し、2、300壯据えると病気にならない!みたいなとこが書かれています。(と思います)



そして同様に扁鵲心書に記載されている黄帝灸法には


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久患脾瘧灸命關五百壯
五百!500!


古典ならおかしくはない壯数ですが、他は臍下、中脘など1穴で済むなか命関は左右2穴!

左右で1000壯!



直接灸をしたら穴が空いてしまうと思うので簡易灸を据えるとして、最近Twitterで話題のユニコさんのらくらく灸だと

業務用288壮入:各5,700円

とのことですので、1000壯とすると大体2万円分の灸が必要ということになりますね。



これは美容鍼とかの比じゃないぞ!


長患いの患者さんに命関の灸が流行ったら日進医療器えらいことになるのでは…!?
まさか宝の山を見つけた!?



ただ治療時間としては、もし1壯1分で燃えるとしても500分。
おおよそ8時間かかりますがいかがでしょう。



原価2万で8時間の治療…単価いくらにしたらいいんだろうか…